『もはや書けなかった男』

【著者】フランソワ・マトゥロン
【訳・あとがき】市田良彦
【原題】L’homme qui ne savait plus écrire


【判型】四六判、並製(天アンカット)
【頁数】200頁
【定価】本体2,200円+税
【コード】ISBN978-4-906738-34-2

(表紙写真:中村早 THE BOY, 2012)

誰が身体を知っているというのだ、
その力能と無力を

きみにこのテキストを送る。
ぼくにはこのテキストが自分以外の人のためになるのか分からない。きみには?

思考することを生業とする哲学者が、ある日突如として脳に障害を負ったら——
著者は、アルチュセールの第一線の研究者として世界的に名を馳せ、
アントニオ・ネグリが主導する思想誌『マルチチュード(Multitudes)』の編集委員をつとめた(2000−09年)。
その著者が重い後遺症を負い、文字が書けず、排泄すらままならない。
本書は、そうした不自由きわまりない日常をつぶさに描く一方、
友人と交流し、映画を観、
アルチュセール、スピノザ、ベンヤミンなどに寄り添いながら思想をつむぎだすさまを、
当の本人が記録し、分析した手記、哲学エッセイである。
「恐ろしい冒険が稠密な文体に昇華されて生まれた果実」(A. ネグリ)。

『もはや書けなかった男』表紙

 

 

 

 

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【著者略歴】

フランソワ・マトゥロン(François Matheron)
哲学者/思想史家。1955年生まれ。
『マルチチュード(Multitudes)』誌編集委員。
ルイ・アルチュセールの死後出版された『政治と歴史――エコール・ノルマル講義1955-1972』(邦訳、平凡社)
『哲学・政治著作集』『フランカへの手紙』(ともに邦訳、藤原書店)などの著作を編纂・校訂する。
アントニオ・ネグリ『野生のアノマリー』『構成的権力』のフランス語訳者。

【訳者略歴】

市田良彦(いちだ・よしひこ) 神戸大学大学院国際文化学研究科教授。1957年生まれ。
著書に『存在論的政治』(航思社)、
『現代思想と政治』『〈ポスト68年〉と私たち』(ともに共編、平凡社)、
『アルチュセール ある連結の哲学』(平凡社)、
『ランシエール 新〈音楽の哲学〉』(白水社)など。
訳書にアルチュセール『哲学においてマルクス主義者であること』(航思社)、
『終わりなき不安夢』(書肆心水)のほか、
ランシエール『平等の方法』『アルチュセールの教え』(航思社)、
フーコー『悪をなし真実を言う』(河出書房新社)など。

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