『暴力階級とは何か』既刊の廣瀬純さんの『暴力階級とは何か』の出版記念トークショーを、ついに大阪で開きます!

●「暴力が支配するところ、暴力だけが助けとなる——デュラス、フーコー、デリダ」
日時:7月18日(土)14-16時
会場・受付:ジュンク堂難波店3Fカウンター前特設会場
入場無料(定員30名)
予約:同店電話06-4396-4771もしくは同店カウンター
暴力階級が到来している。
権力が「テロ」と名付けたがる類いのすべてのスキャンダラスな実践にその到来は告げられている。死を覚悟してなされる自由の行使と、その暴力のとどまることなき連鎖。たとえば「自爆テロ」はたんなる自殺などではなく、エティカ(自由な生)であると同時にポリティカ(新たな集団の形成)でもあるような生の実践だ。権力が生をまるごと支配するとき(生権力)、政治は生全体によって生き尽くされることになる(生政治)。
「法から解放された権力」(たとえば安倍政権を想起せよ)を前にして人々は誰ひとり例外なく暴力階級形成のプロセスに入る。今日、すべての非暴力的で良識的な運動は「悪い主体」たちの地下でのこの暴力の横溢を証言するひとつの症状だと捉えられるべきだろう。
「暴力はそれ自体でひとつの階級をなす」。マルグリット・デュラス(『ナタリー・グランジェ』『デュラス、映画を語る』)のこの言葉をミシェル・フーコー(『社会を防衛しなければならない』『真理の勇気』)とともに再読しつつ、ジャック・デリダの哲学(『法の力』『マルクスの亡霊たち』)の暴力階級論としての限界を問う。



『年報カルチュラル・スタディーズvol.3』また、新刊の『年報カルチュラル・スタディーズvol.3』の出版記念では、東京と大阪でトークショーを開きます。
●第1回「戦争/文学/カルチュラル・スタディーズ」
登壇:陣野俊史(文芸/サッカー批評)×中村隆之(カリブ海文学/地域研究)×小笠原博毅(文化研究) 日時:7月16日(木)19:30~ 会場:ジュンク堂池袋店4Fカフェ 会費:1,000円(1ドリンク付) 予約:同店電話03-5956-61111もしくは1Fサービスコーナー テーマ:「例外状態」が「常態」となる戦争は、国家間に限らずさまざまなかたちで、つねにすでにあった。 しかし文字どおり「戦火の足音が聞こえる」今、文学は戦争について何を語り、カルチュラル・スタディーズは何を問いかけるのか。

●第2回「戦争に抗えるか」
登壇:阿部潔(メディア論)×小笠原博毅(文化研究) 日時:7月24日(金)19:00~ 会場:ジュンク堂難波店3F特設会場 入場無料(定員30名)
予約:同店電話06-4396-4771もしくは同店カウンター テーマ:「これが戦争だ!」と声高に叫ぶのでもなく、「軍靴の足音が迫る」とおののきつつ警告するでもなく、しかし確実に今この社会を包む前戦争期の状況。殺戮と破滅を導く一方、陶酔と興奮さえ準備する〈戦争〉にどう抗うか、会場のオーディエンスを台風のごとく巻き込んで討論する。

ぜひご参加ください!