『田村孟全小説集』

【著 者】田村 孟
【判 型】A5判、上製函入、布クロス装
【総頁数】702頁 【定 価】本体7800円+税
【コード】ISBN978-4-906738-02-1

 

蓮實重彦氏、青山真治氏、上野昂志氏らが激賞——

 

 

天皇制および戦後日本の虚妄を鋭くえぐる奇想、詩情あふれる描写、卓越した語り。 大島渚・篠田正浩・長谷川和彦らの映画の脚本家にして、 数々の名うての作家・評論家をうならせた幻の小説家、田村孟=青木八束。
70年代の文壇を疾風のごとく駆けぬけ、今なお賛辞の声がやまない全8作を、 没後15年にして初の単行本化(全集)。

栞(別刷り)の執筆者: 青山真治、荒井晴彦、上野昂志、松田政男

 

【略歴】

田村孟(たむら・つとむ) 1933-1997。 脚本家、小説家。 東京大学文学部国文科卒業。 松竹大船撮影所に入社後、 大島渚・篠田正浩・吉田喜重らとともに「松竹ヌーベルバーグ」と称され、 脚本家として大島、篠田のほか長谷川和彦、藤田敏八などの監督と組んで戦後の名画を支えた。 その一方、70年代に、本名および「青木八束」の筆名で小説を発表。 73年には「蛇いちごの周囲」(青木八束)で文学界新人賞受賞、丸谷才一に絶賛される。 また同作は第69回芥川賞候補となり、瀧井孝作、舟橋聖一、吉行淳之介の強い支持を受けるが、惜しくも落選。

主な脚本作品は、『白昼の通り魔』『日本春歌考』『無理心中 日本の夏』 『絞死刑』『帰って来たヨッパライ』『新宿泥棒日記』『儀式』『少年』(以上、大島渚監督)、 『青春の殺人者』(長谷川和彦監督)、『十八歳、海へ』『波光きらめく果て』(以上、藤田敏八監督)、 『瀬戸内少年野球団』『舞姫』(以上、篠田正浩監督)など。



 

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【目次】

細民小伝

会計係加代子 / 理容師リエ / 三人の運動会 / 居残りイネ子 七年目のシゲ子 / 忍ヒ難キヲ忍ヒ / 個室は月子 / 見送り仙子

蛇いちごの周囲

世を忍ぶかりの姿

目螢の一個より

津和子淹留

狼の眉毛をかざし

いま桃源に

鳶の別れ

年譜
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