『コミュニズムの争異』

【著者】アルベルト・トスカーノ
【訳者】長原豊
【原題】The Communist Differend: Essays on Toni Negri and Alain Badiou

【判型】四六判、上製、スピン有り
【頁数】308頁
【定価】本体3,200円+税
【コード】ISBN978-4-906738-21-2

 

来るべきコミュニズムへ

 

 

マルクスの思想的刷新をめざして世界的に注目される若き俊英が、
みずからの2人の師であるネグリとバディウの理論を極限まで展開し、さらなる展望を開く──
ネグリとバディウの批判的入門書にして、
来るべきコミュニズムを構想する最前線のラディカル思想。

日本オリジナル編集・出版。

 

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【目次】

序文 係争のもとにあるさまざまなコミュニズム

 

第Ⅰ部 ネグリ

第1章 叛乱のクロニクル──トロンティ、ネグリ、そして敵対関係の主体

第2章 つねにすでに、あるのはただ現在だけ──ネグリと生政治的なこと

第3章 マルチチュードの感覚的な宗教──ネグリにおける芸術と抽象化

 

第Ⅱ部 バディウ

第4章 国外に追放されたマルクス主義──アラン・バディウの転回

第5章 暴力は思考可能か──バディウと(マルクス主義)政治の可能性

第6章 ブルジョワとイスラム主義者、あるいは政治の他なる主体

第7章 前‐政治的時代の政治

 

訳者あとがき 「仲介者ドゥルーズ」と「消えゆく媒介者マルクス」のコミュニスト的結節は可能なのか?

 

【著者略歴】

アルベルト・トスカーノ(Alberto Toscano)
ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ教員(批判理論)、同哲学・批判的思想研究センター共同ディレクター。
マルクス思想の理論的発展を進めるべく1997年に創刊されたHistorical Materialismの編集委員をつとめる。
著書に、The Theatre of Production: Philosophy and Individuation between Kant and Deleuze (Palgrave MacMillan, 2006)、Fanaticism: On the Uses of an Idea (Verso, 2010)のほか、共著としてThe Italian Difference: Between Nihilism and Biopolitics (re.press, 2009)、Cartographies of the Absolute (Zero Books, 2015)など。
バディウ『世紀』『さまざまな世界のさまざまな理論』、ネグリ『政治的デカルト』などの英訳も手がける。

【訳者略歴】

長原豊(ながはら・ゆたか) 法政大学経済学部教員。1952年生まれ。
著書に『ヤサグレたちの街頭』(航思社)、『天皇制国家と農民』(日本経済評論社)、『われら瑕疵ある者たち』(青土社)、
『政治経済学の政治哲学的復権』(編著、法政大学出版局)、『債務共和国の終焉』(共著、河出書房新社)など。
訳書にジジェク『2011 危うく夢見た一年』(航思社)、『迫り来る革命』(岩波書店)、
バディウ『ワグナー論』(青土社)、ブレナー『所有と進歩』(監訳、日本経済評論社)ほか多数。

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