『詩篇アマータイム』

【著者】松本圭二

【判型】四六判、仮フランス装(天アンカット)、スピン有り
【頁数】106頁
【定価】本体2,600円+税
【コード】ISBN978-4-906738-27-4

(栞=寄稿:稲川方人、著者解題)

 

迸る一夏の甘い夢


マルメラは小さな箱をみつけた
カンザスには古い河があったろう、そこで
箱の中身は仔犬の魂だった
父は仔犬を見ると必ず「のらくろ」と呼んでいた…
おまえはヘミングウェイを知っているか
僕は16歳で知った、ジョン・ウェインの親戚だ
マルメラもその頃知った
マルメラマルメラと教室で騒いでいたが
そいつがマラルメだと気づいて
どうでもよくなった、そんなへんな名前のやつは
カンザス、カンザス、唾の詩、詩の唾…
アレフのよだれが詩集『SUMMERTIME』からSの文字を消した
以後『アマータイム』と呼ばれるサタンの書には緑色の血が染みつくことになる
トッゲ・ド! ストゴド!




【著者より】

私はタイポグラフィックな紙面構成を徹底すべく、
テクストの最終的な構築に躍起になった。
見開き二頁。この単位で、詩形式の音楽的かつ視覚的な構図を整える。
活字の大きさを極端に変えてみる。
大きな文字と小さな文字が混在する頁上に、
傍線、見せ消しといった手作業の痕跡が入る。
テクストが興奮しているのが判った。

 

 

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【著者略歴】

松本圭二(まつもと・けいじ) 詩人。フィルム・アーキヴィスト。
1965-。早稲田大学第一文学部中退。2006年、『アストロノート』(「重力」編集会議)で萩原朔太郎賞受賞。
他の詩集に、『ロング・リリイフ』(七月堂、1992年)、
『詩集』(私家版、1995年)、『詩集・未製本普及版』(アテネ・フランセ文化センター、1996年)、
『詩集工都』(七月堂、2000年)、『詩篇アマータイム』(思潮社、2000年)。

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